おてつたび初参加!!
どうも、こばけんです。
今回は、おてつたびさんを通して、愛媛県内子町で開催された6泊7日の林業インターンに参加させていただきました。
この企画は、“九州のムラ”という一般社団法人さんが、農林水産省などと連携して、ミカタスイッチさんを受け入れ先として開催されたようです。
普段では絶対に経験できない大変貴重な経験をさせていただき、大満足でした。
そもそも、“おてつたび”とは?公式サイトはこちら
〜おてつたび コンセプト〜
日本には、まだまだ驚くほど魅力あふれる地域であふれています。
もっと沢山の人が日本各地に気軽に出かけて、地域に入り込み、
日本の愛おしいほど豊かな魅力を知るキッカケを作りたい!
“おてつたび”は、そんな思いから生まれたサービスです。
おてつたびで応募している仕事にはいろいろな形式があるらしく、今回私が参加したのは、
“林業のインターンシップ”という形でした。
インターンシップなので、ずっと作業しているわけではなく、バイオマス発電所の見学や、木工体験、地域の歴史のお勉強など、
いろいろな学びの場を用意していただきました。
3食旅館の豪華ご飯付き、宿泊費込みで若干のお給料もいただけるという、、
正直こんなに優遇していただいていいのか?と気が引けるぐらい高待遇でした(汗)
特に私がこれから取り組んでいきたいことに直結することばかりでしたので、多くの気づきを得ることができました。
しかも、参加者が10人もおり、様々な経験の方々と語り合うこともでき、それも貴重な経験となりました。
目次
愛媛県内子町
まずは、今回のインターンシップの開催場所である、愛媛県内子町がどんな町なのか、ご紹介します。
内子町は、愛媛県松山市から、車で50分程度南に下った場所にあります。
古くからの街並みがあったり、棚田が綺麗であったり、バイオマス発電所もあり、
山の資源を有効活用し街を元気付けるために頑張っている町というイメージでした。
特に、一週間滞在して感じたことは、古くからの伝統も大切にしながら、新しいことにも挑戦しようとしている町なのだと感じました。
これからの時代で田舎が元気さを保つには、昔の知恵を持っている高齢者と、新しいことに挑戦する若者、そして、その両方の想いをつなぐ中間の世代の人がうまく繋がることが大切なのだろうなと思いました。
詳しくは、内子町ホームページ参照ください。
ここでは、私が立ち寄った場所をご紹介します。
文治元年(1185年)に源氏に敗れて、平家の人たちがこの内子町小田に流れてきたらしいです。
その中には、平清盛の五女である登貴姫(ときひめ)もおり、この地で心労や長旅の疲れで倒れてしまいました。、
この清盛寺に、ときひめのお墓があり、そのお墓の横に、ときひめが持っていた梅の種が植えられ、今も梅の木が残っていました。
この平家の人々と、内子に元々いた人たちの文化が混ざり合って、現代に継がれていることを学び、
歴史を知るっておもしろいな〜と思いました。
そのほかにも、広瀬神社や三島神社など、樹齢千年以上の大木がある歴史深い神社がありました。
川と川が合流する付近に神社があり、そこで神様を祀っている。
昔の人々がどこでどうやって暮らしてきたのか?の背景が感じられました。
内子町の山を登ると、小田深山渓谷という、紅葉が綺麗な渓谷があるのですが、その巨木の多さと圧倒的自然が凄かったです。
大木すぎるのと、樹皮がこけむしてて、何の樹なのか、全然分からなかったです(笑)
なお、携帯の電波すら届かない山深き場所なのですが、昔は木炭を作ってトロッコで運んだり、木工品を作る木地師さんがいたり、小学校があったり、
林業を中心とした集落があったらしいです。
今もあまごの養殖を生業としている方のお家が残っていました。
内子の街(内子駅周辺)にある、今も歌舞伎の舞台として使用している“内子座”です。
すっぽんっていうせりの下から演者さんが登場する仕掛けをみれたり、舞台裏(下?)も見学でき、お値段以上の体験ができました(笑)
ちなみに、今年の11月には海老蔵さんが登壇する舞台も開催されるらしいです。
日本の棚田百選にも選ばれている、泉谷棚田。
かなり山を登った所に突如棚田が現れます(笑)
残念ながら、稲刈りは終わってからの景色ですが、また稲刈り前の金色の景色を見に行きたいと思います。
でも、この棚田も、山上の小さな集落の方々が管理しているのかと思うと、凄いなと感じました。
以上、内子町の私が見てまわった所のご紹介でした。
それでは、ここから、林業インターンで具体的にどんなことを体験したのか、ご紹介していきます。
内子町林林組合・バイオマス発電所・ペレット工場
まず、最初に、内子町林林組合の取り組みやバイオマス発電所、ペレット工場について学ばせていただきました。
現時点の木材価格は最盛期よりも1/4程度下落してしまっているので、それでも利益を確保するべく、多くの工夫。
今までの古いやり方を変えて、挑戦している姿勢を凄く感じました。
具体的には、
・海外に木材を高い単価で輸出するために原木の長さをフィート長さにしたり、
今どんな木材が求められているのか、アンテナを張り巡らせながら生産すること
・夏の木が水分を多く含んでいるときは木を伐採しない。という昔の手法から、安定供給できなく高価格で販売できないという問題を、夏も切って安定供給できるように変化させたこと
・すぎ/ひのきだけでなく、早生樹であるセンダンを活用していこうという取り組み
・ドイツ製の機械を使っている、バイオマス発電所を活用して、今まで活用できなかった(お金にならなかった)木材を地域の資源として有効活用するしくみ
・木こり市場を月に数回開いて、市場に木材を持ってきてくれた人に「どん券」という、地域通貨を配布し、地域資源を地域で活用する。お金が循環するシステム
工場見学した時にどん券いただいたので、早速使わせていただきました(笑)
#バイオマス発電所 に木を持っていくと貰える地域通貨の#ドン券 で愛媛の日本酒#石鎚 を頂きました♪スッキリ辛口で美味しかったです☺️
地域の資源が地域で使えるお金に変わって、地域内で回すシステムって素晴らしい(^-^) https://t.co/MhyrTF3Fmi— こばけん| 里山で林業見習い (@5884kenta) October 11, 2021
どうにか、林業を活性化したい!という強い想いが内子町にはあるのだということを感じました。
内子町の地域おこし協力隊の活動内容を聞く座談会
続いて、現在地域おこし協力隊として活躍している方が運営している「土井書店」さんの取り組みや、元地域おこし協力隊で、現在は「武田林業」さんの代表を勤めている方のお話を聞きました。
詳細は、リンク先の公式ホームページを参照いただくとして、こちらでは私が伺ったお話のなかで、特に印象に残ったことをご紹介します。
【武田林業さんの取り組み】公式HPはこちら
・山と人との接点を作ること
・木材の魅力を伝えること
上記2点を理念として掲げて活動されていることに、私もこういう想いで取り組みたいと思っているので、勝手にシンパシーを感じました(笑)
凄いと思ったのは、地域おこし協力隊になる前に広告代理店で働いていた経験・スキルをしっかりと使い、森と人を繋げるイベントを手掛けていることが、素晴らしいです。
今まで積み上げてきたことを活かして新しいことに挑戦するのが、高い価値を提供する上でとても重要。
自分自身、何ができるのか?改めて自分の今までの人生での棚卸しをしっかりせねば、と思わされました。
また、仕事をするにあたって、大切にしている3つの軸もとても共感したのでご紹介します。
①事業範囲は、一人じゃできないけど、大勢抱え込まなくてもできる規模と決めている
顔が見える範囲
②自分が楽しめるかどうか?
③お金になるかどうか?
②と③が両立できる仕事って素晴らしいですが、それを実現するためには、他の人にはない魅力やスキルが必要であり、実現できている武田林業さんは素晴らしいなと思いました。
【土井書店さんの取り組み】公式HPはこちら
続いて、現在、地域おこし協力隊の方の取り組みについてご紹介します。
テーマは、『若者が暮らしやすい田舎を作る!!』
田舎から若者が出て行って減っているのは、その場所に住みたい魅力が感じられない人が増えているから。そうであれば、若い人が魅力的に感じる場所を作っていけばいい!
が基本理念とのことです。
そのために、空き家をリノベーションして、集まれる場所を作ったり、人が集まるイベントを企画したりと、様々な取り組みを実践してらっしゃいました。
魅力的な地域を作るって、夢があることですよね。
また、お話の中で、ハッとしたことがあります。
土井書店さんで地域おこし協力隊をされてる方から聞いて、1番ハッとした言葉↓↓
田舎の生業を支えてるのは団塊より上の世代(75才以上)の方々であり、その技術を継承して残すためには今から10年以内でどれだけ受け継げるかが勝負。
うん。勝負かけさせていただきます✊
— こばけん| 里山で林業見習い (@5884kenta) October 12, 2021
新しいことに挑戦しようとすることは素晴らしいですが、それだけではなく、昔から引き継がれてきた先人達の技術に新しいことを上乗せすることも大切だと思います。
その技術が失われる前に学べる時間は限られている!
という気づきをもらいました。
短い時間お話を聞いただけですが、とても多くの気づきがありました。
是非、また内子町で行われるイベントにも参加したいと思います。
自伐林家さんのお仕事体験
はい。やっと本番ですね(笑)
今回は、昔から自伐林家として、自分の所有している山の施業をされている林家さんのお仕事を体験させていただきました。
広さ60haもの広大な森林を基本的にはお一人で施業しているらしです。
びっくり!しかも齢80歳以上。元気すぎてびっくりしました。
しかも、育林コンクールで受賞したこともあるらしく、とても凄い林家さんでした。
森を育てるとは!?ということについて、施業している森を案内してもらいながら教えていただきました。
びっくりしたのは、今写真で触られている木と、右に見える細い木が同じ50年生であることです。
日の当たり方や、土の栄養など、様々な条件によって、木の成長・大きさは全然違うことを知りました。
いやいや、むっちゃ近くに生えているんだから!いくらんでも違いすぎでしょ!?
って感じでしたが、そういうもんらしいです(笑)
なので、成長する木を残して、成長が良くない木を間伐することで、森に降り注ぐ光などを管理して、いい木が成長できる森を育てることが大切であることを学びました。
よく、今の林業は木材価格が暴落したから儲からないのだと聞きますが、もしかしたら、お金になる木を育てる管理ができていないことも要因の一つなのでは?と思いました。
実際、今回お話を聞いたいい森を育てる努力をされてきた林家さんの暮らしぶりを聞いていると、豊かで楽しそうな暮らしをしてらっしゃるな〜と感じました。
今回、枝払〜伐倒〜集材〜市場に出荷までの一連の流れを体験させていただきました。
林内作業者の運転もやらせてもらったのですが、運転ミスれば、崖から落下するというスリル満点のゴーカートでした!今回のインターンシップで一番楽しかったかも(笑)
自伐林家さんがどんな仕事ぶりなのか、知ることができ、大変勉強になりました。
うちこ山村クラフト研究所 木地師さん
最後に、山で切った木を木工品として活用している、うちこ山村クラフト研究所で木工体験をさせていただきました。
こちらの工房は、古民家をリノベーションして利用されています。
こちらは木地師として修行を積まれている方が木工をされています。
木地師とは?・・・ろくろを用いて椀やお盆などの木工品を加工する職人さんのことです。
長い年月をかけて育てた木を、バイオマス発電所で一瞬で燃やしてしまうのとは違って、魂をこめて木工品に加工することで、想いを残していくという考え方です。
私は、ミズナラの木を材料に、ミズナラのどんぐりのこまを作らせていただきました。
ろくろ楽しい♪
ちなみに、二枚目は他の人が作っているお椀です。
全体の感想・まとめ
以上が、今回体験させていただいた林業インターンシップのご紹介になります。
たくさんの学びがあり、とても貴重な体験ができました。
おそらく、おてつたびさんの受け入れ先としても今回のものは特殊なものであると思います。
参加できて、本当に運が良かったです。
今は厳しい世界であると言われている林業ですが、エンターテイメントとして楽しむ可能性や、地域活性化とどう絡めて行くのか?ということを本気で考えている町の取り組みに触れることができました。
是非皆さんも一度内子町を尋ねてみてください♪
私も、是非また訪れたいと思っています。
以上、ご拝読ありがとうございました。