書評 森林文化アカデミー

【書評/木育の本】木育とは?木とふれあい、木に学び、木と共に生きる!

森に関わる読書&書評 vol.1

『木育』という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

『食育』じゃなくて『木育』??

あまり聞きなれない言葉ではないでしょうか?

 

この言葉は北海道で2004年に産まれた比較的新しい言葉なのですが、

林野庁なども使うようになってきて、

森林・林業界隈では、これからの時代のキーワードとも捉えられています。

その『木育』について、「木育の本」を読んで勉強したので、ご紹介します。

 

どうも、こばけん(@5884kentaです♪

私は、32才で脱サラし、林業の世界に飛び込みました!

現在は、森林文化アカデミーで林業専攻を学んでいる林業専門学生です。

 

卒業後は、『小さな林業×森林空間利活用ビジネス』の創設を目指して日々奮闘中です♪

 

そんな私ですが、『木育』に凄く興味を持っています。

それは、自分の整備した森林に人々をよんで、森の素晴らしさを伝えていきたい!

もっと人と森をつなげたい!

と思っているからです。

 

では、木育とはなんぞや??(*´ω`)

ということで、さっそくアカデミーの図書館で本を探してみました。

そして、読んだ本がこちら!!

 

木育について事例と共に書かれており、理解しやすかったです。

今回のブログでは、私が読んでみて重要だと感じた個所をピックアップ & 私の経験を交えてお伝えします。

 

木とふれあい、木に学び、木と生きる

木育とは?

 

木育とは!?子供をはじめとするすべての人が、

『木とふれあい、木に学び、木と生きる』取り組みであり、

豊かな心を育むことである。

と定義されています。(※少し簡略化してます)

 

木とふれあう

では、『木とふれあう』とはどういったことがあるでしょうか?

✅木の道具を使う

木の道具たち

現代において、身の回りの道具はプラスチックや金属であふれていませんでしょうか?

大量生産・大量消費時代の象徴的な存在ですね・・・

 

プラスチックなどが無い時代は、身の回りの道具は“木”から作られていました。

木は、自然の力で生きています。

人間は、その恵を頂戴して暮らしてきたのです。

 

高度経済成長期の大量生産・大量消費時代は終わりを告げていると言われています。

"木の道具"を使って、木のあたたかみや自然に想いを寄せることも、“木育”です!

 

✅生活空間に木を増やす

木の部屋

家具や建具に木を使うと、木のぬくもりに包まれた空間になります。

生活空間に"木"を使うことも、立派な"木育"の一部です。

 

✅山・森で遊ぶ

小田美山渓谷

なんといっても、生きている大自然を全身で感じながら遊ぶのが、気持ちいいですよね!?

山や森で遊ぶと、元気をもらえる気がします♪

 

個人的には、山や森で遊ぶことが一番大切なんじゃないかな?と思っています。

 

木に学ぶ

木から、どんなことを学ぶことができるのでしょうか?

 

✅森や木と自分のつながり

木材利用促進サイクル

森林資源の循環利用(イメージ) by林野庁

木材は、循環する資源です。

山で長年かけて育てた木を伐って、家具や建物に使います。

伐ったあとは、また苗木を植林して育てて、持続可能な利用をしています。

このサイクルを知っていると、物を大切にしようとか、先人の努力への感謝が芽生えると私は思っています。

 

✅木でものを作る、木材と対話する

小刀

木を削って、何か物を作ると、木の硬さや削りやすさなどが感じれます。

子供と一緒にナイフで生木を削るグリーンウッドワークもとても楽しいです!

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日本には様々な樹種があり、先人達は適材適所で木の性質をうまく利用してきました。

 

例えば、栗の木は腐りにくいので、線路の枕木にしたりしていました。

 

木の性質とじっくりと向き合うことは、沢山のことを学ぶことができます。

 

木育の目指すもの

木育の目指すもの

上記した内容にすでに出てきていますが、木育をすることで目指していることがあります。

木育は、「人の心」と「地球環境」の二つの側面に働きかけていると思っています。

 

「人の心」を育む

まずは、「思いやり」や「やさしさ」を持ち、人や自然と共感できる心を育むことです。

 

自然と触れ合うと心が癒される人は多いと思います。

テクノロジーが発達した現代だからこそ、

無機質なコンクリートジャングルで乾いた暮らしをするのではなく、

森や木と触れ合い、豊かな心を育むべきだと思います。

 

「地球環境」を守る

先ほどの資源循環のお話をした通り、

木材とは持続可能な社会の実現において無くてはならない存在です。

 

その木材を有効に活用し、日本の国土の7割を占める森林を健全な状態に保つことが、

地球環境・気候変動から守る大きな手段であると思います。

 

森林のはたらき

森林のはたらき

森林には、多面的機能があります。

林野庁では8つの機能を挙げられていますが、

ここでは木育に深く関わる5つをピックアップしました。

 

水を貯える

雨水をきれいな美味しい水にする

土砂の流出を防ぐ

いろいろな生物を育む

大気中のCO2を吸って貯える

森林の多面的機能については、Instagramでもご紹介していますので、

よければ、そちらもご覧ください。

 

日本は豊かな森林を持つ恵まれた国!

日本と森林

これまで、森林や木育について書きましたが、

結局のところ、日本の森林資源は凄いんです!!

なんたって、国土の7割を森林におおわれていて、

その森林率は世界トップクラスです!!

 

そして、その恵まれた森林資源を大昔から日本人は上手く使って暮らしてきました。

※使いすぎた時代もありましたが。。

 

では、現代の日本人はどうでしょうか?

実は都会に多くの人が集中しており、

森林と人の距離が離れていっている傾向にあります。

 

でも、先人の知恵が詰まった森林資源の活用を途絶えさせるのはもったいない!

 

だからこそ、「木育」という活動をとおし、

多くの人に森林や木と触れ合ってもらって、豊かな共感のある心を育むことが重要な時代だと私は思います。

 

ありがとうございました。

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こばけん

32才で大阪のメーカーを退職し、林業の世界に転職。 里山資源を活用した半林半Xな暮らしをするために地方移住。

林業が「自分の力で生きる」うえで最強だと思っている。 里山暮らしや林業の日常を発信しています♪

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