森林文化アカデミー

アカデミーの実習でスギのコンテナ苗を作ってみた!作り方の解説

森林文化アカデミー学生日誌 vol.15】

 

森林文化アカデミーの林業の実習で、コンテナ苗を作りました!

本当は春に行うべき作業なのですが、講義のスケジュールの都合で、九月に実施しました。

 

今回は、コンテナ苗作りについてご紹介します。

どうも、こばけん(@5884kentaです♪

 

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コンテナ苗とは?

コンテナ苗

コンテナ苗とは、最近の林業で注目を浴びている新しい苗木です!

 

今までの一般的な苗木は、「裸苗」や「ポット苗」です。

しかし、それぞれの苗木にはデメリットがあり、コンテナ苗はそのデメリットを克服した最強の苗木だと言えます!!

コンテナ苗は、一見ポット苗に似ているのですが、内側にリブが立っている構造で、根が巻くのを防止してくれています。

 

ポット苗のデメリットを解消した改良版といった認識で大丈夫だと思います。

 

【裸苗のデメリット】

・畑に植えて育てるが、根切り作業が必要で、2〜3回掘り起こしては根を切って畑に戻す手間がかかる

・根っこのサイズが大きくなりがちで、山に植林する時に大きく土を掘る労力がかかる

・根っこが渇きやすく、夏場に植えると、活着しない(枯れる)可能性が高い

 

【ポット苗のデメリット】

・畑ではなく、ポットで育てるので、根切り作業がなくて済むが、ポットの内側で根がループして山に植林した際に自分の根で締め付けられて成長できずに枯れてしまう

 

【コンテナ苗のメリット】

・ポット苗の弱点であった根巻きを防止してくれる構造になっている

・肥料の入った用土ごと山に植林するので、山での成長も良い

・夏の過酷な環境でも活着率が高い

・根鉢が埋めれたら良いので、比較的小さな穴で山に植林できる

 

 

もちろんメリットだけではないです。コンテナ苗のデメリットとしては、

・単価が高い(裸苗の倍程度)

・一度に多くの苗木を持っていけない

・専用の穴掘り機があるが、それを導入するコストがかかってしまう

・畑以上に水やりをこまめにする手間がかかる

・毎年、用土を用意しないといけなくて、コストがかかる

 

などが挙げられます。

主にコスト面が最大の課題だといえます。

もっとコンテナ苗が普及して、低コスト生産が可能になるといいですね。。

 

コンテナ苗を作る手順

①バーク堆肥を1センチの網目でふるいにかける!

②用土をほぐしながらよく混ぜる!

水の量は、適度に湿り気があればOKです♪

ハイコントロール700 

ハイコントロール100

 

③コンテナに用土を詰め込む!

 

④思いっきり押し込みながらすり切りまで詰め込む!

 

⑤プランターから実生を取り出して水で洗う!

 

⑥コンテナーに苗を詰め込む

注意点としては、根っこの先の方をしっかり下まで詰め込む必要があることです。

根っこが浅いところまでしか入っていないと、成長が悪くなってしまいます。

 

以上が、スギのコンテナ苗の作り方です!

 

作ったコンテナ苗は、朝日が当たって、西陽が当たらない半日影の場所に野晒しで置いておきます。

よほど水不足にならない限り、水やりはせず自然の雨に任せます。

広葉樹の苗の場合は、針葉樹よりも水が必要なので、水やりは必須らしいです。

 

そして、一年〜一年半後に20センチぐらいの背丈に成長していれば、山に持っていって植林します。

 

コンテナ苗の肥料として、700日効果が持続する肥料も混ぜているので、

山に植えた後も肥料の効果が持続し、他の雑草に負けない成長をすることで、

より良い山に育ってくれる算段です( ^ω^ )

 

以上、コンテナ苗の作り方についてのご紹介をさせていただきました。

 

ご意見やご感想がございましたら、お気軽にページ下のコメント欄

にコメントよろしくお願いします( ´∀`)

 

ご拝読、ありがとうございました🙇

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こばけん

32才で大阪のメーカーを退職し、林業の世界に転職。 里山資源を活用した半林半Xな暮らしをするために地方移住。

林業が「自分の力で生きる」うえで最強だと思っている。 里山暮らしや林業の日常を発信しています♪

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