里山暮らし

機械はシェア、管理は自分!新参者が田舎のルールを学びながら歩む「現実的な」稲作への第一歩

林業を主軸に、真庭で「令和の百姓」として自給自足的な暮らしを目指している、こばけんです。

移住して古民家を手に入れると、よくあるのが「家と一緒に山・畑・田んぼがついてくる」というパターンです。

私も地元の方の紹介していただいた古民家と一緒に、田んぼを譲り受けることになりました。

しかし、田舎で「自分の米を作る」までには、都会暮らしでは想像もつかなかった高いハードルがいくつも存在していました。

移住者が始める稲作への第一歩

 

第1の壁:誰でも「農地」を持てるわけではない

まず直面するのが法律の壁、「農地法」です。

農地は誰でも自由に所有できるわけではなく、大阪から移住してきたばかりの「非農家」だった私がいきなり手に入れることはできませんでした。

農地を取得するには、市役所に「営農計画」を提出し、認められる必要があります(農地法第3条申請)。

幸いなことに、近年は全国的な耕作放棄地の増加を背景に、申請に必要な面積要件が緩和されています。

元々、5反以上の広さを確保しないと、農家として認められず、農地取得が出来なかったのです。

2025年4月から、この面積下限が撤廃されました。

私が入手したかった田んぼは1反しか広さがなかったので、この規制緩和がなければ、農地取得することはできませんでした。

この緩和のおかげで、私のような小規模な新参者でも、無事に農地を取得し「農家」としての第一歩を踏み出すことができました。

ちなみに、営農計画書を提出するにあたってのハードルは、そんなに高くなかったです。

私は慣行農法で、一般的な育て方をしたいと思っているので、雛形の記入例通り書いたらOKでした(笑)

農業委員さんとの現地立会があったのですが、営農組合に所属する旨を伝えると、「何も心配はないね。」と安心して許可していただけました。

 

第2の壁:数百万円!?機械化のコストという現実

晴れて自分の田んぼを手に入れた後に待っているのが、「農業機械代」という現実的なハードルです。

 現代の稲作は、トラクター、田植え機、コンバインなど、あらゆる工程が機械化されています。

しかし、これらを一から自前で揃えようと思えば、数百万円単位の巨額な費用がかかります。

私のような小さな面積の田んぼでは、機械代を回収すること(ペイすること)は到底不可能です。

逆に、広くないから機械を使わずに、手作業で頑張るか?という選択肢も生まれてきますが、もちろん手作業でするならそのための技術・スキルが必要なわけですし、時間もかなりかかってしまいます。

それはそれで高いハードルが待ち受けています。

また、田んぼには不可欠の「水路」があり、水路の管理などの地域ルールも存在します。

知識も道具もない新参者がいきなり一人で始めるのは、正直言って非現実的でした。

 

解決策は「営農組合」でのシェアリング

そこで私が選んだのが、地元の集落にある「営農組合」のお世話になるという方法です。

これは、入会金を支払って組合に参加し、集落のみんなで機械をシェアし、作業も分担し合うシステムです。

機械の操作などは熟練のオペレーターさんにお願いしつつ、私も作業員の一人としてシフトに入り、地域の方々と一緒に汗を流します。

重機を自前で持たずに「シェア」して管理する

これが、今の私にとって最もハードルが低く、現実的なステップだと考えています。

 

「管理は自分」で、流域を守る喜びを噛みしめる

もちろん、すべてをお任せにするわけではありません。

毎日の水管理(水路の仕切りの調整)や、土手の草刈りといった日常的なメンテナンスは、個人の大切な役割です。

私は普段、林業を通じて「森を守ること」に携わっています。

森を守ることは、そこから流れる「水を守ること」であり、ひいてはその水が流れ込む「流域全体」を守ることに繋がっています。

自分が整えた森から流れてくる水を使って、自分の手で米を育てる。

これこそが、まさに「自分の手で生きる」という、私が求めていた生産者としての幸せの体現だと感じています。

初めてのことばかりで勉強の毎日ですが、豊かな流域の恵みに感謝しながら、今年の米作りを全力で楽しんでいきたいと思います!

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こばけん

32才で大阪のメーカーを退職し、林業の世界に転職。 里山資源を活用した半林半Xな暮らしをするために地方移住。

林業が「自分の力で生きる」うえで最強だと思っている。 里山暮らしや林業の日常を発信しています♪

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